気づいたら全身ナイキおじさん
Tシャツに短パン、サンダルにキャップにリュックも。気づいたら全身ナイキおじさんになっていた。特に夏はナイキが良い。ポリエステルの生地は軽いしすぐ乾くし、汗が不快にならない。街で同じくナイキ多めの人を見ると、「あ、君も気づいたんだね?」となる。逆に従来的な服装をしている人を見ると、「重そうだなー、こっち来いよ!」って気持ちになる。
ちなみにシューズは結構前からナイキだった。ナイキと言ってもダンクとかAF1とかじゃなくて、ランニングシューズ。これがめちゃ良い。僕はエアズームペガサスが特にお気に入り。厚底で軽く、歩きまくっても疲れを感じない。最近は当たり前になりすぎて感動が薄れてきたが、初めて履いた時は感動に打ち震えた。何だこれ、全然疲れない、むしろもっと歩きたい!と思ったのを覚えている。
で、ウェアもランニング系がおすすめ。とにかく軽い。軽いっていうのが服で重要な要素だとは知らなかった。楽だし、汗をかくのを躊躇わなくなる。夏のお出かけも嫌にならない。
僕のファッション変遷
社会人になってからしばらくはアローズのグリーンレーベルとかshipsなんかを好んで買っていた。社会人なりたての頃は高いなーなんて思っていたが、それなりに稼ぐようになるともっと高いブランドも目に入るようになり、それを考えると非常に手頃な価格に見えた。デザインも無難で、セールの時期にまとめて買っておけば価格はさらに抑えられた。ただ、結婚したからか、それとも転職先が私服OK(スーツ着てる人いない)になったからか、グリーンレーベルとかshipsも高いなーと思うようになった。そんな折、ユニクロの品質と価格のバランスの良さに改めて気づき、もうこれでいいじゃんとなった。
コロナはファッションを変える
全身ユニクロでも気にしないし、むしろファッションなんぞに金をかけないことを誇らしくも思っていた。が、そこへコロナが来た。出社の必要はなくなり、家で仕事をするようになった。外出は保育園の送り迎えと休日に近所をブラブラする程度になり、極端に減った。すると家で過ごす快適性を重視するようになり、ユニクロのラインナップでもスポーツウェアっぽいものを多用するようになった。具体的にはドライEXといったライン。初めはこれで満足していたが、徐々にデザインが気になり出した。ユニクロのドライEXは基本無地。ハーフパンツの丈は膝小僧が出る程度で、微妙に長くてダサい。家の中やコンビニ行くぐらいだったら良いが、保育園の送り迎えはこれだときつい。園のパパママにこんな格好見せるのちょっと恥ずかしいなと思ってしまう己の弱さ。この他者の目とそれを意識してしまう人間の性がファッション需要の源泉なんだなと認識する。
ユニクロは本当に安いか?
ユニクロは確かに安い。そして品質が良い。この価格と品質のバランスが絶妙で、圧倒的な差別化になっていた。同じファストファッション系のGAPやZARAと比べても、品質は圧倒的にユニクロの方が良かった。アローズやshipsと比べても、品質はユニクロの方がいいと思った。それだけ信頼のおける製品が他のどのブランドよりも安く売っているのだから、そりゃユニクロを買うだろう。が、そこへ新たな刺客が登場した。ナイキだ。
ナイキは安いイメージだけど最近高い、だけどセールで安くなる(複雑)
ただ、実はナイキは高い、というかえらく高くなった。一昔前はスポーツ用品店でナイキはワゴンに入れられてセールの常連という感じだったが、最近のナイキはとにかく高い。これはナイキの戦略なのだろうが、WEBでの販売を自社のECサイトにかなり限定している節がある。実際アマゾンでは売らないっていう方針を打ち出してニュースになってた。ブランド価値の維持向上のため、安売りするようなところには物を卸さず、商流をコントロールしているのだろう。この結果、ナイキのサイトで売られているものはどれも高い。Tシャツが3-5千円ぐらいする。これは買えない。が、やっぱりナイキは結構セールをする。売れ残りはバンバンセールをする。さらに、メンバー限定で30%オフのセールも結構開催する。これを組み合わせると、半額ぐらいで買える。すると、元値3千円ぐらいのTシャツなら1500円ぐらいで買える。ユニクロのドライEXが1500円ぐらいするので、ユニクロとそう値段は変わらなくなる。
ファクトリーストアは誕生月で+20%オフ
お台場にナイキのファクトリーストアがある。アウトレット店みたいなやつ。ここでは全品20%オフだったり、3点以上購入で30%オフだったり、かなりお得。さらに誕生月だと追加で20%オフになる。これは意外と知られていない。コロナ禍で休業もあったりしたからか、最近は誕生月+1ヶ月も対象になってるっぽい。(実際店員に誕生月は7月か8月か?と8月に聞かれた)。品揃えはまあまあだが、結構商品の入れ替えもあるので、近くに住んでいたらマメにチェックしたら良い。豊洲からなら走っていける。実際ランニングの格好で買いに来ているナイキラバーも多い。タンクトップにランパンでも気にしなくていい懐の深さがファクトリーストアにはある。
ナイキの養分、株を買え
セールのたびにナイキのアイテムを買いまくってる。サッカーボールも買っちゃったし、スパイクまで買っちゃった。いつ使うのかは不明。ここまでくると完全にナイキの養分である。でもこの機能性と価格のバランス、他の追随を許さないポジショニングだと思う。唯一ここに対抗しうるブランドはユニクロだが、ユニクロのスポーツウェアはダサくてバリエーションもない。ジーンズやシャツ、セーターはユニクロを受け入れられた人も、ここは中々受け入れ難いのではないか。
ファッションの大きなトレンドとしては、ユニクロがベーシックな低価格高品質市場を完全に制圧したように思えたが、ここにナイキが割って入ってきた。服なんてベーシックでいいと思っていた僕のような人も、同じ値段ならナイキの方がいいじゃんってなった。ベーシックな衣料が欲しかったんじゃなくて、今まではただ単にユニクロ並みの品質で同じような価格の選択肢がなかっただけなんだな。やはりファッションとは自己表現の手段なのだ。世界はユニクロの支配からナイキに覇権が移ろうとしている。乗るしかない、このビッグウェーブに。ナイキの株を買おう。ただ、株は高い。150ドルぐらい。メンバー限定で30%オフにしてくれ。